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気になる音楽(2015年4月)


 SOAK - Sea Creatures

 アイルランドのデリー出身の18歳、Bridie Monds-Watsonによるソロユニット。
 幼さの残る素朴で透明感のあるボーカルとシンプルで淡々としたメロディーが沁みる。音数は少ないのに情感に溢れ、無駄のない完成度の高さに唸る。The xxぽい。
 別シングル「BLUD」もいい。

 
 Saint Raymond - Come Back To You

 英ノッティンガムの19歳、Callum Burrowsによるソロユニット。
 まだデビューアルバムを発表していませんが、さらなる新曲が公開。この曲もテンポのいいエレクトロロックで、洗練されたセンスの良さを感じる。

 

 Passion Pit - Lifted Up (1985)

 米マサチューセッツ州の3人組。
 4月発売の3rdアルバムからの新曲。
 いつの間にかメンバーが脱退して3人組になってしまったようですが、相変わらずのキュートなエレクトロポップ。曲も好きなんですが、ボーカルを始めとするバンドの佇まいが何気に好き。かわいい。



 Hozier - Someone New

 アイルランドのSSW、Andrew Hozier-Byrneによるソロユニット。
 昨年発表したデビューアルバムからのシングル。
 この曲もいいです。アメリカ的で開放感のあるソウルフルナンバー。かっこいい。


 Circa Waves - T-Shirt Weather

 リバープールの4人組。
 デビューアルバムからのシングル。デビューアルバムからすでに数曲がシングルカットされていますが、なかでもこの曲は結構好き。
 最高にキャッチーでポップで、自分たちの型が完全に出来上がってる。



 Death Cab For Cutie - Black Sun

 USインディーミュージック界を代表するDeath Cab For Cutieの新曲。3月発表の8thアルバムからの1stシングル。
 このアルバムからギターでプロデューサーでもあったクリス・ウォラが脱退。でもこれまでのデスキャブらしい洗練された美しさと広がりを感じる良曲。
 3分すぎの間奏のギターソロもかっこいい。


 Kodaline - The One

 アイルランドの4人組。
 2月発表の2ndアルバムからの2ndシングル。
 まさにColdplay(最近のColdplayは聴いてないので初期の頃の)。でも実にいい曲。感情を揺さぶられる美しく力強い曲。


 Toro Y Moi - Empty Nesters

 サウスカロライナ州出身のChaz Bundickによるソロユニット。
 4月発売の4thアルバムからのシングル。
 極上のポップネス。ボーカルの声も高音で線が細くて可愛いですが、音のアレンジがいちいち可愛い(誉めてます)。The Go! Teamぽい。

 
 Nathan Sykes - More Than You'll Ever Know

 英グロスター出身のシンガー。
 The Wantedというボーイズバンドの中心メンバーのソロプロジェクト(知らない)。
 パワフルで艶っぽいソウルナンバー。かっこいい。



 David Vertesi - I Hear You Calling

 バンクーバーのSSW。
 Hey Ocean!というバンドでベースをやってる人のソロプロジェクトらしい。
 Gobというカナダのパンクポップバンドのカバー曲だそうですが、原曲とはガラリとアレンジを変えた、ゆったりと穏やかに歌われる低音のボーカルが素敵。ムーディーな大人の音楽。


 Black Taxi - Take Off The Edge

 NYの4人組。
 3rdアルバムからのシングル。
 テンポのいいビートが気持ちいいダンスロック。特に1分40秒過ぎのギターソロがかっこいい。



 The Menzingers - Where Your Heartache Exists

 ペンシルベニア州の4人組。
 4thアルバムからのシングル。
 ルックスは冴えないおっちゃんバンドみたいですが、曲は青春してて切なくて好み。正統派のギターロック。

 
 Only Real - Can't Get Happy

 西ロンドン出身のラッパー、Niall Galvinによるソロユニット。
 3月30日発売のデビューアルバムからのシングル。
 この曲はこれまでのヒップホップソングじゃなくて「歌モノ」。いいじゃないか。ますますJamie Tぽい。







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本を読む(2015年2月)
アービンジャー・インスティチュード 「自分の小さな「箱」から脱出する方法」  ☆☆☆☆☆
 Amazonで多くの人が高評価をしていたので、試しに読んでみた。外国人の書くビジネス本は、胡散臭い感じがして敬遠していたのですが(日本人と欧米人の価値観が合うはずがないと)、皆さんの評価通りの素晴らしい本で、今まで思っても見なかった視点に気づかされます。
 この本では、職場や家庭での人間関係で生じる摩擦の原因、なぜ相手を攻撃し非協力的になってしまうのかについて、その深層心理をストーリー仕立てで分かりやすく説明している。
 その原因は、一言で言えば「自己欺瞞」と「自己正当化」。こう書くと、単純すぎるし真新しさを感じないかもしれないけど、具体例を交えてその発生点からその人の心理状態を順を追って説明していて、自分自身や職場の人たちにも思い当たる節が(苦笑)。
 そして、この状態から脱するためには、相手を別のニーズを持つ1人の人間として尊重し、自分が相手にすべきだと感じることをすることだと説く(その感情を否定して自己欺瞞に走ると物事の本質を歪めて世界を見るようになってしまう)。これも簡潔にまとめてしまうと実に陳腐なものに聞こえてしまうが、指摘していることは深い。
 さらに、本書の最後に書かれている、この理論を実践する上での注意点がまた素晴らしい。自己欺瞞や自己正当化に陥っている他者を発見し責めることが本書の目的ではなく、自分自身の自己欺瞞・自己正当化に気づきそれを改善していくこと、また陥っている人にどう力を貸せるのかを考えろと忠告する。欧米のビジネス本でこういう利他的な視点が大切にされているなんて意外で、でもその普遍性が嬉しい。
 その他、印象に残った部分。人間は、相手が自分をどう思っているのかを敏感に察知することができる(見せかけの親切の下にある偽善や策略や嫌悪は見透かされると思え)。だからこそ、人間性がものを言うし、人心掌握の「テクニック」を学んだところで人は付いてこない。
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気になる音楽(2015年1月)


 Cruisr - All Over

 フィラデルフィアの4人組。
 音楽よりもまずこのPVに見入ってしまった。映画の名シーンを集めたアニメーション。映画好きなら半分以上はわかるはず。
 音楽もかわいらしくてノリ良いパワーポップで気持ちいい。Vampire Weekendぽいです。


 TV On The Radio - Lazerray

 ブルックリンの4人組。
 5thアルバムからのシングル。バックで絶え間なく掻き鳴らされるギターが重厚でかっこいい。勢いと厚みのあるギターロック。 スケボーのPVもかっこいい。

 FENCES - Sunburns

 シアトルのSSW。
 ニューアルバム「Lesser Oceans」からの曲が新たに公開。この曲もいいし、アルバム楽しみにしているのに、発売日がいつの間にか1月から3月10日に延期 。早く!



Slow Club - Everything Is New

 英シェフィールドの2人組。
 昨年7月に発表した3rdアルバムからのシングル。音数の少ないシンプルな作りとゆったりとしたメロディーが美しい。



Peace - World Pleasure

 英ウスターの4人組。
 90年代ブリットポップの雰囲気。ストーン・ローゼズとかプライマル・スクリームぽい。服も野暮ったい感じが90年代風。歴史は繰り返す?2月に2ndアルバムを発表予定。



Jamie T - Rabbit Hole

 サウスロンドン出身のSSW。
 昨年9月発表の3rdアルバムからの3rdシングル。この曲は1stアルバムの雰囲気があって好き。キャチーメロディーととぼけたボーカルが最高にクールなギターロック。



Itch - Laugh

 ロンドン出身のJonny "Itch" Foxによるソロ。
 白人UKヒップホップはかなり好み。The StreetsやJamie Tぽい。キャッチーなメロディーに乗せて歌われる、高音でとぼけたラップがツボ。



Only Real - Yesterdays

 西ロンドン出身のSSW。
 この人も好き。ドリーミー・ヒップホップと言われる緩くて浮遊感のあるヒップホップ。3月30日に1stアルバム「Jerk At The End Of The Line」が発売。



The Go! Team - The Scene Between

 英ブライトンの6人組。
 3月発売の4thアルバムからの新曲。かわいくキャッチーなメロディーと存在感のあるドラムが新曲でも健在。ちなみにメンバーに日本人女性が2人います。


 
Kitty, Daisy & Lewis - Baby Bye Bye

 ロンドンの3姉弟によるバンド。
 1月に3rdアルバムを発表予定だそうですが、初めて 知った。古きアメリカのブルース&カントリーの匂いがしてかっこいい。
  70年代マフィア映画に出てきそうな濃くて胡散臭そうなルックス(笑)も個性的でいい。


 
Tobias Jesso Jr. - How Could You Babe

 カナダ・バンクーバーのSSW。
 ピュアで甘く雰囲気のあるピアノ・バラード。盛り上がりの「間」が絶妙すぎる。3月にデビューアルバム発表予定。






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Lie To Me (Season2/Episode6-10)
 このドラマを観てまた思ったこと。ティムって、見る側の予想を超える仕草や表情をする俳優ですね。予定調和で面白味のない動きを嫌い、あえて変化を付けようとしているというか。見方によっては、オーバーとかクサいとか言われるのも分かるんだけど、やっぱりこの創造性と意外性を感じさせる演技はもっと評価されていいと思うのですが。『ファニーゲームU.S.A.』で共演したナオミ・ワッツもティムのことを「ユーモアセンスに長けた人」って言っていたし(欧米人にとってユーモアセンスってかなり重視されるみたい)。
 ものを食べながら話したり、何かを咥えたり、触ってみたり、声のトーンを変えてみたり、ストーリー展開上必然性のない部分だけど、あえて変化させているというか。そんなティムのユーモア溢れる演技に毎回ニヤリとしてしまいます。
 コメディーもやる俳優の印象はあまりないけど、小柄であることも武器にしてやりたい放題のドタバタ劇(俯瞰して「Lie To Me」を見るとカルのドタバタ劇に見えることも・笑)を披露するティム。脚本の出来が微妙な回もありますが、ティムの俳優としての面白味を十分味わえるドラマです。
 S・ペンやK・スペイシーやデイ・ルイスやゲイリーやデル・トロやデフォーがこの役をできるかって言ったら、やっぱりティムでしかできない世界観(ダウニーだったらできそうだけど、ティムの方がクールで好き)。
 シリアスでお金をかけた映画にこだわるっていうのもかっこいいですが、言い方は悪いですがこういう俗ぽい仕事(笑)も嬉々としてこなして魅力を発揮する垣根の低さも素敵だなあと。
 以上、誉め言葉しか書いていない、「Lie To Me」における俳優ティム・ロス分析でした。

【シーズン2/エピソード10】
・爆弾を積んだとされるトラクターが財務省前に停まり、農夫ハロルドは大統領と話をさせろと要求する。FBIの要請で、ハロルドと交渉することになったカルは、彼が共犯者に指示されトラクターを運転してきたことを見抜き…。

 この回はなかなか面白かった。犯人であっても人命を尊重するカルの男気に惚れ惚れします。
 小学生の研究所見学中に爆弾騒ぎとなり、事件が解決するまでローカーが小学生たちの面倒を見ることに。飽きる小学生たちに手を焼くローカーと、それを面白そうに見ているカル。性格悪いです。
 クラスで飼っていた亀のクライドが盗まれて、その犯人を探すって話もかわいい。大仰な事件もいいけど、こういうどうでもいいような(失礼)事件にカルが関わるのも新鮮でいいです。








【シーズン2/エピソード9】
・ポーカー世界選手権直前に、アマチュアの新星ジェイクが失踪する。カジノのオーナーから依頼を受けたカルは、出場者たちから彼の行方を引き出そうとするが、ポーカーフェイスの彼らからは真偽が掴めない。そんななか、ポーカーの名コーチだった男の遺体が見つかる…。

 カジノでは出入り禁止になっているカル。隙を見てはギャンブルをしたがるカルと、そうはさせまいと監視するジリアンの関係がおもしろい。レイノルズ捜査官を巻き込んでまでルーレットに手を出すカル。中毒患者みたいです(笑)。
 そして、カルの元カノという金髪美女のポーカープレイヤーが登場。このセカンドシーズンでは、カルの女性関係の奔放さが強調されてる(前シーズンでは女性の影はほぼ無かったのに)。今までジリアンといい感じだったのに、元カノと寝てしまうカルの神経がよく分かりません。一方で、ジリアンが男性ポーカープレイヤーの1人から露骨にアプローチされるのをおもしろがるカル。お堅いジリアンが好きで、叱ってほしいのかも。
 カルが消音ヘッドフォンをするシーンで、カルの聴こえる音と視聴者の聴こえる音を同期させる演出は、遊び心があっておもしろい。
 ラストにルーレットに講じるカルの楽しそうなこと。ティム、かわいい。




【シーズン2/エピソード8】
・アフガニスタンでの米兵救出作戦中に、タリバン側にいた謎のアメリカ人フランコを拘束した。現地に赴いたカルが尋問を開始すると、彼はアメリカに恨みを抱いていてCIAに関係している様子が。彼は何者で、敵アジトについての彼の証言は真実なのか…。

 この回も展開に納得いかない。博士がなぜ単身アフガニスタンの戦闘地帯にまで行く必要が?それに謎のアメリカ人が、異常にカルの過去を知りたがるのは何故(そんなことより自分の命が危ないのに)?視聴者にカルの武勇伝を聞かせるためだけの展開に見えます(カルは90年代にボスニアの戦地で諜報活動をしていたらしい。IRA絡みでヤバいことをしていた過去もあるらしい)。武勇伝の数々にお腹いっぱいです。カルをこんなにタフガイに設定する必要があるんですかね…(それより娘や元妻やジリアンとの絡みを増やした方がおもしろい)。
 この回でカルがウエストハム・ユナイテッドのマフラーをしてます。カルはウエストハム・サポーターという設定なので。







【シーズン2/エピソード7】
・自分は誘拐された子で、実の親を調べてほしいと16歳の青年マックスが訪ねてくる。両親は養子縁組の手続を取らずに10代の女性から譲り受けたと打ち明けるが、その女性も実の母親ではなく…。
・クリスマス商戦のショッピングモールで客が殺到し死亡事故が発生。店側は、客の行動にも事故を誘発した原因があったことを証明してほしいと依頼してくる。仕事を任されたイーライは、成功報酬を得ようと、暴動を誘発した客を特定することに躍起で…。

【好きなシーン】
イーライ:悪を見過ごすのは真実じゃない
カル:その選択だ。それでいい。それでそこ、この研究所への貢献だ。どんな闇が待っていようが、真実を追及するんだ。エゴや金は問題じゃない
イーライ:もし金を受け取ってたら…
カル:見捨てた
イーライ:お褒めの言葉は?
カル:品切れだ!

 結論の持って行き方が少々強引な感じのする回でした(麻薬売人がかなり酷いことした割に素直に供述しちゃったり、群衆心理の原因特定が強引すぎじゃぁ?)。展開は納得いかなかったけど、結末の描き方(下記参照)はすごくいいです。
 カルって、青年に対して手荒ですよね?この回でも本当の親を探す若者に厳しく接する。青年に自分で取調べをやってみろと言い、寝ている青年の椅子を蹴って起こし、真実を受け入れられない青年を突き飛ばす。でも、自立心の強い反抗的な若者へのカル(=ティム)の愛情を感じる。彼らに若い頃の自分を投影しているのかなと(ほんわか)。
 そして、研究所の助手イーライにも手厳しいカル。イーライに仕事を任せたカルが送ったアドバイスは「金がいる(ちゃんと稼いでこい)」と「しくじるな」って。それにFBIのデータベースに違法にアクセスしたのを、レイノルズ捜査官に問い詰められ、イーライのせいにする上司カル。毎度のことながらヒドすぎです(笑)。カルの部下に対する指導法は、逐一頭ごなしに否定するか、今回みたいに一切口立ちせずに自由にやらせて部下の人間性を試すというやり方を取るようです。意地が悪いけど、本質は突いているので何も言えないっていう。
 それからドラマ序盤に、花柄エプロンをつけて料理(サンドイッチ)を作るカルが見れます。しかも真顔で。明らかに視聴者を笑わせようとしてますね。私は花柄エプロンよりも、ティムって普段料理するのかな〜っていう妄想へ向かってしまいました。料理は一切しなさそう(簡単な手伝いもしなさそう)だけど、もし料理する人だったらその意外性にもっとティムを好きになってしまうよー…ていう一連の妄想を楽しめます。


【シーズン2/エピソード6】
・かつて、レイノルズ捜査官が潜入捜査で逮捕し検察の証人となっていた男が、暗殺された。次の証人候補となっているレイノルズの身を案じて、カルたちは内通者を探すことに。一方、過去の捜査資料を見たレイノルズは、突然裁判では証言しないと言い始める。レイノルズは何を隠しているのか?

【好きなシーン】
ベン:なぜ俺を助けた?
カル:真実から目をそらして何度もバカをやってきたが、未だに私を見捨てないのが一人いる
ベン:真の友人だな
カル:ああ、いい女だ
ベン:…。なあ、礼を言う暇がなかったが…
カル:黙れ。家族の間で礼は必要ない

 犯罪組織の殺し屋のふりをして、レイノルズの元上司だった女性捜査官に近づくカルが最高にかっこいいです。やっぱり悪が似合うのよ。
 そして堅物のレイノルズを追い詰めるカルってすごく楽しそう。カルにけしかけられたいなあ。「Testify! Go on!(証言しろ。やれよ。)」って。
ティム・ロス | - | -
Lie To Me (Season2/Episode1-5)
【シーズン2/エピソード5】
・22年ぶりにカルの幼馴染みのテリーが訪ねてくる。テリーの頼みで賭けポーカーに付き合うカルだったが、テリーは犯罪組織に弱みを握られていて、カルにさらなる頼みを持ちかけ…。
・高校を脅迫するビデオが校長の元に送られてきた。ビデオを作成した生徒を探し出すことになったが、生徒たちは何かを隠しているようで…。

【好きなシーン】
ジリアン:座って
カル:何で?
ベン:吊るしあげる
カル:何?
ジリアン:私たちはチームよ。命が危ないのになぜ黙ってたの?
カル:テリーがいなかったら、今の私はない
イーライ:じゃあ、僕らは?
カル:君らは全員クビだ
リア:そんな。私は反対した
カル:それなら君だけクビだ。気骨がない
リア:ウソでしょ?
カル:そうだ。ウソだ。見抜けなかったか?感情が邪魔したか?もっと鍛え直せ。…でも、ほんと良かったよ。「吊るしあげ」ってのも。またやるとしよう。近々に

カル:母が死んだ時、父はとうにいなかった。テリーの家族が私を引き取ってくれた。金もないのに。ある日、彼と私は警察と面倒を起こした。どちらかが罪をかぶって捕まるしかなかった
ジリアン:それでテリーが警察に?
カル:そうだ。「その頭脳を無駄にするな。俺のようなクズに付き合ってたらダメだ」と言ってね
ジリアン:そうなの
カル:それで彼は3年服役した。だからテリー以上に私が忠誠を尽くす相手はいない

 ティムもお気に入りだというこの回。確かに親友テリーを演じたレニー・ジェームズとのコンビネーションが最高です。カルに何度も頭を叩かれたり、怪我した指を傷めつけられたり散々なテリーですが、おもしろい。カルが故郷ロンドンで悪さをしていた頃の幼馴染みとの再会ということで、今までになくチンピラ臭が出ていて、やっぱりティムってチンピラ役が似合うなと再認識。いつもよりロンドン訛りが強い気がするし、wankerやbollocksなどの汚いスラングも登場します(ティムってこういうの好きだよねぇ)。
 そして、プレミアリーグのウエストハムのファンであるというエピソードを披露。なぜウエストハムファンの設定なのかと言えば、ティムが敬愛する俳優レイ・ウィンストンがウエストハムファンだからという理由で!ちなみにティム自身はマンチェスター・ユナイテッドファンだということをTwitterで明かしてました(現在Twitterは辞めてます)。ティムがサッカー好きだったことも、マンUファンだったことも全く知らなかったなぁ。昔のインタビューでサッカー嫌いって発言を読んだ気がするのに。
 それと、ラストの方で、単独行動が原因でみんなから吊るしあげをくらった際のカルの受け答えがおもしろすぎる。表情もおもしろい。うまいなあ。


【シーズン2/エピソード4】
・妻殺害の容疑がかけられ逃亡している男が、リアを人質に取り研究所に立てこもる。男はカルを銃で脅し、自分の無実と真犯人を見つけ出すよう訴える…。

【好きなシーン】
ジリアン:無事でよかった。傷はどう?
カル:平気だ。実は考えていたんだ。会社の資金繰りや支払のこと。ここまでやってこれたのは、君のおかげだ。君に従うよ
ジリアン:いいの。あなたの方が正しいと思う。浮気調査なんて。もっとマシな仕事を
カル:とにかく君に任せるよ。じゃあ。…空いてる寝室に泊ってもいいかな?迷惑じゃなきゃ
ジリアン:もちろん
カル:ありがとう

 冒頭、お見合いパーティーに参加するカルに驚きましたが(どう見ても異質です)、浮気の潜入調査のためだとか。仕事を嫌がるカルと、そんな仕事も引き受けざるを得ない財政状況になったのはカルに責任があると責めるジリアンの攻防がかわいい。いざとなったら昔のように「キッチン」で仕事を始めるって。キッチンで仕事をするのはティムだけかと(笑・Twitterも自宅ダイニングキッチンからの写真ばかりでしたね)。
 そしてWee Ninjaのステッカーを貼った携帯がついに登場。もともとティムは私物の携帯にステッカーを貼っていて、ドラマに使う携帯にも貼ってみたのだとか。この謎のセンス(いい意味です)、さすがです。たぶんステッカーは息子君たちから拝借したものでは?
 リアの代わりに人質になったカル、相当なタフガイぶりを発揮。あえて犯人を挑発するような行為も。博士の域を超越してます。そしてジリアンとの無言のアイコンタクトとラストシーンのやり取りが素敵。






【シーズン2/エピソード3】
・6年ぶりに休暇を取り、娘エミリーとメキシコ旅行へ出掛けたカル。メキシコ滞在中に、幼い娘を残して行方不明となったアメリカ人女性を探し出すことに。現地警察は事件性はないと判断するが、麻薬組織の影もチラつき…。
・輸血用血液に毒物が混入し、輸血した患者たちが死亡する事件が発生。ジリアンたちは、毒物を混入した犯人を見つけ出そうとする。

【好きなシーン】
カル:レイダーが来たことも気にならない
ジリアン:トーレスが話したの?
カル:当然だろ。この花は彼から?
ジリアン:そうよ
カル:アブラムシはいない?
ジリアン:(笑)
カル:どうでもいいが、奴は私の研究資料を見たのか?
ジリアン:オフィスには入れてない
カル:スタッフの引き抜きは?
ジリアン:ひとりも辞めてない
カル:備品が盗まれたとか?
ジリアン:それもない。ただ一度スプリンクラーが誤作動を起こしたけど
カル:妙だな

 この回もおもしろい。カルが休暇旅行で不在の間、かつてカルの元で働いていた研究者、ジャック・レイダーがジリアンの調査に加わります。しかも金と名声を好み、カルから嫌われていたという研究者。いけすかない感じがおもしろい。初対面なのに、ローカーもレイノルズ捜査官も嫌がるほど(笑)。レイダーと組むことを知ったカルは内心気が気ではなく、ハイテクネットワークを駆使して旅行先から研究所を監視することに。部下たちをいいように使って監視する、カルの捻くれ具合が尋常じゃありません(笑)。
 冒頭とラストのカルとジリアンとのやりとりが自然体で、ティムの即興演技にケリー(ジリアン)が本気で笑ってるように見えます。馴れ親しんだキャスト間に生まれる素の笑いっていいなあ。
 仕事中毒だとジリアンにも娘エミリーにも呆れられるカルの姿に、ワーカホリックだと自認しているティム本人の姿が重なります。


【シーズン2/エピソード2】
・大学フットボールのスター選手が、未成年と性交渉を持った容疑で逮捕される。彼は被害者が未成年とは知らなかったと主張するが、その後、盗撮映像も流失し、より不利な状況に。
・女性や子供が集団で暮らすカルト教団の脱税疑惑を調査することに。実態を調査するなかで、教義に不信感を抱きつつも集団生活を余儀なくされている女性がいることを知ったジリアンは…。

【好きなシーン】
リア:何が見えます?
カル:寝不足の男?

カル:何か分かったか?
リア:みんな隠し撮りの話を匂わすとあからさまに引く。ここだけの話、私を満足させられる坊やはいない
カル:酔ってる?

 この回は、年齢を偽って大学のパーティーに出入りしている高校生の娘エミリーと、娘を心配して過剰な干渉をする父カルとの関係を描いてる。父親からあんな問い詰められ方をしたら捻くれたくもなるのに、最後は父の気持ちを理解してくれるエミリーはなんて素直な娘なんでしょう。そして、思春期の娘とのスキンシップが過ぎる気がするんですが、アメリカではこれぐらい普通なんでしょうか。









【シーズン2/エピソード1】
・霊感で殺人を目撃したという女性がやってくる。調査のなかで彼女が多重人格であることが分かり、複数の人格の証言をもとに殺人事件の真相に迫ろうとするが…。
・大統領からの依頼で最高裁判事候補の人物像を審査することに。審査を担当したリアは、判事が過去の裁判で被害者の娘と不適切な関係があったのではないかと疑う…。

【好きなシーン】
ジリアン:銀行から電話があった。ライトマングループの融資が認められたそうよ。あと株が譲渡されたって
カル:ああ、ゾーイの株を買った
ジリアン:仕事上のパートナーの私に何の相談もせずに?
カル:エミリーと離れたくなくて
ジリアン:それで会社の未来を危機にさらした?
カル:それは大げさだろ?
ジリアン:この前私は嘘をついた。離婚でボロボロって言ったけど、嘘よ。この5年で初めて今朝何を着ようか決めるときに黒や茶や紺じゃなくピンクを選んだ。ピンク、大好きなの。ハッピーになれるから。長い間ずっとそんな気分から遠ざかっていた。晴れて離婚して、自由になってすごく幸せ。この幸せを奪ったら許さないから
カル:奪うもんか。ほんとだ、約束する。いざとなったら、ヴェガスへ行ってひと儲けしてくるよ
ジリアン:冗談でもやめて。カル、ヴェガスには二度と行かないで

 事件解決とは関係ない、カルとジリアンと元妻ゾーイとのやり取りがおもしろい。検事を辞めて弁護士となり、娘を連れてシカゴに引っ越そうとするゾーイに怒るカル。娘と離れたくないために奇策を持って元妻を何とか説得、健気でいいなあ。でもその提案を知って、ジリアン怒る。ジリアンの剣幕に、戸惑うカル。ヴェガスへは行かないで!は、今後のフリですね。この最後の展開、何度見てもおもしろい。ジリアンのピンクの服に不審がるカルの表情も最高です(こういう細かい笑いが随所にあっていい)。
 それから、多重人格の女性の保護人格を引き出そうと、わざと脅すティムの演技がさすがです。まさにスイッチが入るって感じの豹変ぶり。ティムの悪役ぶりには毎度惚れ惚れします。
 悪役を演じることが多いティムですが(特にアメリカの大作では)、彼の悪役ぶりはやっぱり別格。同朋のゲイリー・オールドマンは悪役に辟易して今は悪役を避けてるみたいですが、悪役で場をかっされる役者って意外に多くないと思うんですよね。世の中には爽やかで品行方正な雰囲気の俳優の方が多いし、彼らが悪役を演じてもどこかしら品の良さが滲み出ていてワルにはあまり見えない。その点、ティムは魅力的な悪人(単なるサイコパスじゃなく孤独を抱えたワル)を演じられる。根っからのアウトサイダーな稀有な個性。それと、実際のティムは暴力が嫌いな地味なアート系男子だって点も好き。ワルに憧れる鬱屈したオタク君が俳優になっちゃった感じなのかも(笑)。
ティム・ロス | - | -
Lie To Me (Season1/Episode7-13)
今更ですが「Lie To Me」シーズン1の感想をまとめてアップ。

【シーズン1/エピソード13】
・ワシントンD.C.で自爆テロが発生。実行犯がイスラム系青年だったことから彼が通っていたモスクに向うが、テロを計画した人物を見つけることができない。一方、爆発直前の現場の防犯カメラ映像から彼らが何も知らせれないまま爆弾を持たされていたことを突き止める。かつてモスクではFBIによる違法な盗聴が行われていたことを知ったカルたちは、その盗聴テープから犯人を突き止めようとする…。
 
【好きなシーン】
カル:まだ分かってないようだな
リア:何がですか
カル:君の恋人について私は喜んで嘘をついてた思ってるのか。君は才能がある。だがそれは必ず犠牲を伴う。君が自分の才能に気づいた今、それはもはや君ひとりだけのものじゃない。

 この回でジリアンが離婚してしまいます。心配するカルですが、本心は? そして、リアの恋人がテロに巻き込まれ安否不明の中、リアにはその事実を知らせず仕事を継続させる判断を下します。プロフェッショナルについて語るカルがかっこいい。
 それと、前回も出てきましたが、ジリアンを労わるときにカルが語尾に付ける「love」("You wanna talk about it, love?")が素敵。イギリス独特の言い回しだそうで、ティムも普段から使ってるのかなと思うとファンとして楽しい。カルの台詞によく登場する"Oi"とか"bloody"とか"lovely"なんかもイギリス英語みたいですが、イギリス人らしさを強調してみせるティムのアイデンティティも感じられます。それにイギリス英語ってアメリカ女性にモテるみたいですし。アメリカ人じゃなくてもその気持ちはよく分かります(笑)。ティムの場合はアクセントだけじゃなく、風貌も言動も相当チャーミングですけど(笑)。


【シーズン1/エピソード12】
・服役中の凶悪犯の模倣犯が現れた。模倣犯を特定するために、服役中の凶悪犯に近づくカルだが、正体を見破られてしまう。彼から模倣犯の手掛りを引き出すことはできるのか…。

 シリーズの中でも人気の高いエピソード。天才対天才の対決。確かにこのどんでん返しは痛快。リアがとっても気の毒ですが(カルに恐ろしいほど怒鳴られます)。
 でも、個人的には、サスペンスの秀逸さよりも、メインキャラたちのサイドストーリーとかコミカルなシーンを毎回楽しみに観ているので、今回はあまり語れる部分がないのが残念。ハラハラドキドキでおもしろい回ではあるんですが。
 この回でFBIからの捜査依頼が優先され、ベン・レイノルズ捜査官がチームに加わります。
 それから、「触る」のがティムの愛情表現だとファンの方が言ってましたが、確かに触れるのが好きな人なんだな。この回でも怪我をしたジリアンの肩を触ってますし、別の回ではエミリーにも思春期の娘と父の関係とは思えないほどのスキンシップぶり(肩を抱いたり、頭を撫でたり)。おもしろい人。





【シーズン1/エピソード11】
・麻薬の売人を追っていた刑事が、屋上に居合わせた黒人青年に発砲。青年が銃を持っていたと主張する刑事と、発砲を正当化するために警察が嘘をついていると主張する青年の家族。カルたちは事件の真相を調査するが、刑事の一人が嘘の証言をしていると気づく。その目的は?

【好きなシーン】
ジリアン:例の"一線"のこと覚えてる?私たちは隠しておきたい秘密も見えてしまうから、一線は引きましょうって。そこは守しっかりらないと。それがお互いのためだと思うから。…おやすみなさい。
カル:おやすみ。

 FBIやCIAとのやり取りがかっこいい。今回はコメディー部分はなく、硬派な回。
 ローカーが無給の研究生に格下げ。ジリアンへの愛ゆえに(?)要らぬ詮索してしまうカルにジリアンからけじめの一言。悲しいなあカル。捻くれ者なのに一途なのか。
 本編と全然関係ありませんが、カルのデスクにティム家の愛犬Frank(パグ犬)らしき写真が登場。カルの家では犬を飼ってないのに何の脈絡もなく犬の写真が置いてある謎(笑)。主演ドラマを使っての内輪ネタの遊びがかわいい。



【シーズン1/エピソード10】
・放火事件の容疑者として人気TVレポーターに疑いが。目撃者は子供で信憑性が疑われたが、嘘をついている様子はない。容疑を否認するTVレポーターにも嘘をついている様子はない。しかし、調査のなかで容疑者と被害にあった女性とは浮気関係にあったことが分かって…。
・ヒップホップのミキシング・エンジニアが何者かに射殺される。彼と幼馴染みでライバル関係にあったラッパーが容疑者とされたが、彼からは後悔と悲しみの表情が見えて…。

【好きなシーン】
ジリアン:ゾーイと組んでみてどうだった?
カル:やってみてよかった。
ジリアン:そう
カル:ロジャーにプロポーズされたそうだ
ジリアン:平気?
カル:寂しくなるよ、喧嘩できなくて
ジリアン:本当?
カル:(笑)いま伝えたらまずいよな
ジリアン:やめた方がいい

 この回も好き。カルの元妻ゾーイがついに登場。2人のテンポのいい掛け合いやチクチク嫌味を入れてくるのが面白いし、そこにジリアンやエミリーも加わってややこしい感じがなんとも言えない(笑)。カルの離婚原因も判明。カルは奥さんに出て行かれたんですね。妻の微表情を見過ごせないカルが、彼女を信用できず、一切の秘密や疑念を認めないカルに嫌気が差したようです。でもカルは妻が出て行ったことに今も傷ついているらしく、ゾーイと言い争った後のカルの表情が子犬みたい。ゾーイが家を出ていったあと1カ月同じシャツを着てたって、どんだけショックを受けたんだ。それでもカルにはまだ未練があるようで、ジリアンは一緒に仕事をしちゃダメだと忠告しますが、カルは依頼を引き受け、ゾーイになんとなく期待している節も。結局ゾーイに弄ばれた感じもありますが、それでもいいらしい。
 『フォー・ルームス』以来の共演となるジェニファー・ビールスとのコンビネーションはさすが。ティムはやっぱり背の高い知的な美女が好きなのか。嫌味を言われた後のちょっとしたリアクションとか、言い争った後のぎこちないやりとりとか、細かい演技まで息ぴったり。
 ここでも子供とのやり取りがかわいい。狼少年の話で問い詰めたり、空想の友達がいると思わせたりして、子供に本気で変な人呼ばわりされます。確かに変な人です。
 それと、仕事終わりにカメラの本を読んでるシーンがありますが、あれは私物なんでは?カルがカメラ好きなことなんて今まで一切出てこなかったのに、クラシックなカメラの歴史を熱心に読みふける。カメラ好き俳優め。見どころたくさんです。


【シーズン1/エピソード9】
・建設現場で爆発崩落事故が発生し、作業員3人が閉じ込められてしまう。関係者たちの証言から救出方法と事故原因を探るうち、作業員の1人が多発性硬化症を隠して作業をし事故となったことを突き止める。事故原因はそれだけに思えたが…。
・新進気鋭のIT社長から、婚約者の愛が金目当てでなく本物かどうか探ってほしいと依頼される。有名な社長だとは知らずに付き合い始めたという婚約者の話は嘘であることが分かったが…。

【好きなシーン】
ジリアン:もし市長が本当のことを言ってたら。もしブラントが病気のことを隠さなかったら。事故は起こらなかったはず。もし嘘が重ならなかったら…
カル:それが世の中だ

 カルがジリアンにビンタされます。捜査対象者の表情の変化を見るためだそうですが、カルはジリアンを怒らせるのが好きみたい(笑)。




【シーズン1/エピソード8】
・インド人の姉妹が立て続けに自殺した。自殺の原因を調べるうちに、自殺者たちは皆最近出産していることが分かり…。
・集めた資金で巨額の損失を出した株式ディーラーが、資産を隠し持っている疑いを調査する。彼は資産隠しを否定するが、娘は何かを知っているように見えて…。

【好きなシーン】
エミリー:ママと別れてから女の人とデートしたことある?
カル:大きなお世話だ
エミリー:過去に捕らわれずゆっくりでも前に進むべきだって言ってるの
カル:何の受け売りだ?
エミリー:オプラ(テレビ番組)よ

エミリー:てっきり帰ってくるかと思ってた
カル:仕事が山積みでね
エミリー:抱えてないで家族に打ち明けなよ
カル:またオプラ(テレビ番組)か?
エミリー:そうかも

エミリー:ここで何してるの?
カル:お前の日記を読んでた
エミリー:日記つけてないもん
カル:見せたいものがある
エミリー:何これ?これ、おばあちゃん?
カル:そうだ
エミリー:これ見せるの初めてだね
カル:お前に話しておくことがある…

 好きな回です。昔のフィルムを見る寂しげなティムや自殺の原因を突き止めようとするあまりむきになるティムが見れる。なかなか進展しない状況に業を煮やして、ジリアンにつれなくする身勝手なカルがすごいかっこいいんですが(笑)。大嘘をついて犯人を捕まえた後のとぼけた表情もたまらない(女性刑事も呆れ顔)。エミリーも素敵な助言を連発。
 そして、ローカー。やってくれましたね。上司の指示を無視し単独行動をして窮地に。


【シーズン1/エピソード7】
・イエメンで拘束されたアメリカ人姉弟の解放交渉で、イエメン側の本心を探ることに。依頼主の国務省は、姉の解放を優先させようとしているようで…。
・新薬の製法が盗まれ、出回った偽造薬による被害が発生。製法を盗み出した化学者を特定したが、新薬自体が実は危険な薬だと訴える。依頼主の製薬会社はその事実を否定するが…。

【好きなシーン】
カル:仲間だろうと立ち入れないことはある。人に触れられたくないこともあるんだ
リア:友人なのに
カル:この職場では、どんなことに気づいても立ち入らないルールがあるんだ。もし彼女(ジリアン)が話したければ、そうする。だから何かに気づいても、放っておくんだ。彼女自身が解決すると信じて
リア:信じることに目覚めたんですか?

 カルの友情を描いた回。オックスフォード大学時代の親友で製薬コンサルの仕事をしているアメリカ人・ジェフリーが登場。意外にも友人想いのカル。一匹狼ぽいのに。学生時代は、やっぱり嘘つきで、ポーカーで大金を稼いでいたらしい。これはいかにも。




ティム・ロス | - | -
☆5つの本
マリオ・バルガス=リョサ 「都会と犬ども」 2014年12月読了
丹羽宇一郎 「リーダーのための仕事論」 2014年11月読了
コーマック・マッカーシー 「ブラッド・メリディアン」 2014年9月読了
サマセット・モーム 「人間の絆」 2014年4月読了
稲盛和夫 「生き方」  2014年2月読了

和田裕美 「奉仕するリーダーになりなさい」 2013年11月読了
青山七恵 「かけら」  2013年11月読了

G・ガルシア=マルケス 「百年の孤独」  2012年12月読了
チャールズ・ブコウスキー 「くそったれ!少年時代」  2012年11月読了
青山七恵 「ひとり日和」 2012年10月読了
伊藤たかみ 「八月の路上に捨てる」 2012年9月読了
森田誠吾 「魚河岸ものがたり」 2012年9月読了
絲山秋子 「逃亡くそたわけ」 2012年7月読了
橋本紡 「流れ星が消えないうちに」 2012年6月読了
朝比奈あすか 「憂鬱なハスビーン」 2012年6月読了
伊藤たかみ 「指輪をはめたい」 2012年5月読了
笹生陽子 「ぼくは悪党になりたい」 2012年5月読了
恩田陸 「六番目の小夜子」 2012年5月読了
小川洋子 「ブラフマンの埋葬」 2012年4月読了
絲山秋子 「袋小路の男」 2012年3月読了
灰谷健次郎 「兎の眼」 2012年3月読了
筒井康隆 「旅のラゴス」 2012年2月読了
片桐はいり 「わたしのマトカ」 2012年2月読了
森見登美彦 「夜は短し歩けよ乙女」 2012年1月読了
江國香織 「きらきらひかる」 2012年1月読了

向田邦子 「父の詫び状」 2011年10月読了
伊坂幸太郎 「チルドレン」 2011年9月読了
湊かなえ 「告白」 2011年8月読了
誉田哲也 「武士道シックスティーン」 2011年7月読了
宮下奈都 「スコーレNo.4」 2011年7月読了
吉野源三郎 「君たちはどう生きるか」 2011年5月読了
森絵都 「カラフル」 011年4月読了
絲山秋子 「沖で待つ」 2011年4月読了
夏川草介 「神様のカルテ」 2011年2月読了

岩崎夏海 「もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの『マネジメント』を読んだら」 2010年11月読了
佐藤多佳子 「しゃべれども しゃべれども」 2010年11月読了
太宰治 「人間失格」 2010年11月読了
小澤征爾 「ボクの音楽武者修行」 2010年3月読了
吉本ばなな 「キッチン」 2010年1月読了

山田詠美 「ラビット病」 2009年12月読了
佐藤多佳子 「黄色い目の魚」 2009年11月読了
須川邦彦 「無人島に生きる十六人」 2009年9月読了
乃南アサ 「ボクの町」 2009年9月読了
梨木香歩 「村田エフェンディ滞土録」 2009年9月読了
国貞克則 「財務3表一体理解法」 2009年7月読了
三浦しをん 「風が強く吹いている」2009年2月読了
J・D・サリンジャー 「キャッチャー・イン・ザ・ライ」 2009年2月読了

米原万里 「嘘つきアーニャの真っ赤な真実」 2008年12月読了
重松清 「きよしこ」 2008年12月読了
瀬尾まいこ 「卵の緒」 2008年11月読了
重松清 「きみの友だち」 2008年11月読了
藤原正彦 「遥かなるケンブリッジ」 2008年8月読了
瀬尾まいこ 「幸福な食卓」 2008年2月読了
東野圭吾 「手紙」 2008年2月読了

恩田陸 「夜のピクニック」 2007年11月読了
山田詠美 「ぼくは勉強ができない」 2007年11月読了
あさのあつこ 「バッテリー」 2007年10月読了
小川洋子 「博士の愛した数式」 2007年10月読了
池澤夏樹 「スティル・ライフ」 2007年6月読了
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本を読む(12月)

マリオ・バルガス=リョサ 「都会と犬ども」 ☆☆☆☆☆
 2010年にノーベル賞を受賞したペルー人作家の1963年の作品。
 ガルシア=マルケス関連で名前を知り、面白そうなので読んでみた。長編ですが、読みやすくて、ブコウスキー(「くそったれ!少年時代」)やサリンジャー(「ライ麦畑でつかまえて」)に似た雰囲気の小説。
 首都リマの士官学校を舞台に、理不尽な暴力や同級生の連帯、初恋、裏切りを通して逞しく成長していく少年たちを描いた物語。
  まさに青春小説の典型のような話なんですが、爽やかな話というよりは、血気盛んな不良たちの野蛮で卑猥で騒がしい日々が描かれ、そのタフで男臭い世界観が特徴的。ある意味で少年院のような特殊な世界。
 その中で、腕力にものを言わせて仲間たちを率いる少年「ジャガー」、臆病で軟弱なため同級生からもいじめられる少年「奴隷」、彼の唯一の友人で文才があり賢い少年「詩人」などさまざまな人物が登場し、彼らの生い立ちも描かれることで人物像がより鮮明に浮かび上がる。特に「奴隷」のやるせなさが半端なくて胸を締め付けれる。一番好きなキャラクター。
 腕力と要領の良さがものを言う弱肉強食の閉鎖的な社会での残酷さ、友を想う高潔さと周囲への失望、若者たちの繊細な感情に無配慮すぎた大人たちの欺瞞、入学前の少年たちが持っていた純真さと瑞々しさに心揺さぶられます。
 そして、過酷で濃密だった士官学校の記憶が、時とともに色褪せしまうという儚さも切ない。

腕力にものを言わせ、相手を屈服させるジャガーのようには決してなりえなかったし、自分が餌食にされないためにたくみに振る舞い、相手を煙に巻くアルベルトのようにもなれないことは確実だった。彼がどんな人間なのか、周囲の連中はたちどころに嗅ぎつけるのだった。無防備でひ弱で奴隷のような人間であることは一目瞭然だった。今はただ自由が欲しかった。自分の孤独と好きなだけ向きあいたかった。(p133)

今は奴隷の気持ちがわかってきました。彼にとってぼくらは、仲間ではなしに、敵だったんだんです。(p382)

君は無意味な攻撃とはどういうものか知っているか?敵が武器を捨てて、降参したとき、責任感のある戦闘員なら、相手を撃つことはしない。倫理上の理由ばかりではない、軍事的な観点からも、つまり無駄なことだから、撃たない。戦場においてすら、無意味な死者を出してはならないんだ。私の言いたいことはわかるね?(p383)

 最後に余談ですが、途中に敢えて読者を混乱させるような書きぶりがあり、最後の方でやっと腑に落ちます。臆病な「奴隷」も残忍な「ジャガー」も幼い頃は同じように純粋で繊細な少年だったんだという筆者の想いを感じます。
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